熊取町で大阪府内で初の「議会基本条例」が制定される見込みという新聞報道とシンポジウム開催の記事がありましたので参加してきました。
この条例は18年5月に北海道栗山町で制定されてから、にわかに脚光を浴びています。今多くの地方自治体の財政が逼迫し、それにつれて議員は一体何をしているのか。市民サービスが削られる中議員は率先垂範すべきではなど住民の声が上がっています。
熊取町も例外ではなく、「議員は何をしているのか。見えてこない」など町民と一生懸命仕事をしているつもりの議員とでは意識に開きがあったそうです。
その後栗山町に出向き、議会基本条例に基づき運営しているまちの様子を知り、熊取町とのその雲泥の差に驚いたそうです。
今日は三重県伊賀市で「議会基本条例」を作ることを公約に掲げ、議長選挙を勝ち抜き議長になられた安本美栄子議員が基調講演をされ、その後6人のパネラーによるシンポジウムが繰り広げられました。
安本さんのお話では伊賀市でもすんなりいったわけではなく、議員側の「今より忙しくなるのはいや。今より勉強するのはいや。今より比べられるのはいや」といったことで反対の議員もいたそうです。
しかし前年度の議長が「議会基本条例」の策定を公約にしながら出来なかったことを反面教師にして、まず「議会のあり方委員会」を設置し、3ヶ月で83団体、500人の意見を議員が聞いたそうです。その後パブリックコメントを実施し19年2月に制定されたそうです。
実施後は議員は勿論、住民も行政もいいほうに変化しているとの事です。
住民に支持されない議会や議員には要求がエスカレートするばかりです。
お互い腹蔵なく話し合いを行い、理解することが大切です。そういった観点からも今日のシンポは実りあるものでした。
熊取町議会の積極的な態度に大いに敬意を表し、和泉市でもいつの日にか「議会基本条例」の制定が出来る日を努力したいと思いました。